私たちの地球の多くの部分を占めている海は、魚などの海産物をもたらしてくれるだけでないんだ。
海の水温や海流は、気象の変化や汚染物質の浄化とも深い関わりがあるみたいだね。
でもいま、海洋汚染や地球温暖化による水温の上昇により、豊かな海洋資源が破壊されつつあることが大きな問題になっているんだよ。
海は二酸化炭素を吸収する性質も持っているけど、世界の二酸化炭素排出量が増えたことによって、二酸化炭素を吸収した海が酸性化している問題もそのうちの1つだね。
特にサンゴは水温の上昇や酸性化に弱いから、毎年多くのサンゴ礁が失われてしまっているんだ。サンゴ礁が減っていることは、海の生態系が破壊されていることの象徴的な事例ともいえるね。
海を漂うゴミの問題もある。海洋ごみのうち6割から8割を占めている、微生物によって分解されないプラスチックが海の生き物に悪影響を与えているも世界が注目している問題の1つだね。
【マイクロプラスチック】とは
マイクロプラスチックとは直径5ミリメートル以下の小さなプラスチックのことをいいます。
マイクロプラスチックは発生源の違いにより「一次マイクロプラスチック」と「二次マイクロプラスチック」の二つに分類されます。一次マイクロプラスチックは微細なため回収が難しく、製品化した後の対策や自然環境中での回収は困難です。誤飲によって生物・生態系への影響も懸念されています。
(1) 一次マイクロプラスチック(primary microplastics)
かつては洗顔料や歯磨きなどのスクラブ剤に小さなプラスチックの粒が含まれていたこともあり、その商品を使うと排水溝を流れて一部は下水処理場をすりぬけていました。
(2) 二次マイクロプラスチック(secondary microplastics)
海洋で最も多いマイクロプラスチックは、プラスチック製品が外的要因で劣化することで発生する「二次マイクロプラスチック」です。ポイ捨てされたポリ袋やペットボトル、たばこのフィルターなどのプラスチックごみが側溝から川を伝い海に流れ着き、太陽の紫外線により劣化して脆くなり分解されます。
(ウォータースタンド(株)HPより
https://waterstand.jp/waterlife/water_environment/waterlife00067.html )
海は人間が地球に住むうえで欠かせない資源や環境を生み出している。海に関わる仕事をしている人たちの生活を守るためにも、海の環境や資源を守ることはとても大切なんだ。
みんなお魚は好きかな??このまま魚を獲り続けていると、魚を食べられなくなるかもしれないんだ。。。絶滅の危機にあったり、魚の獲り過ぎで魚資源が減っていたり。。。
そこで考えられたのが、【持続可能で適切に管理され、環境に配慮した漁業を認証する制度】!!「海のエコラベル」MSC認証だよ!!
近所のお店でMSCラベルのついた商品を探してみよう!!
日本でも、国内外から海に流れ着く海洋ごみによる悪影響や、漁獲量が減少している水産物があることなどが問題となっているよ。特にプラスチックの問題は、日本企業の間でも注目されています。たとえば、使用済みの自社のプラスチック製品を回収して商品へとリサイクルする仕組みをつくったり、容器や包装のための素材をプラスチックから環境に負荷の少ない素材に替えたりする取り組みが盛んに行われているんだ。
海の豊かさを守るために、プラスチックをはじめとする海洋ごみの削減に取り組んだり、省エネルギーに取り組んで二酸化炭素の排出量を減らしたり、水産物の漁獲量に規制を設けて適切に管理を進めたりと、さまざまな努力が続けられています。プラスチックごみを減らすために、小売店で買い物をする際のビニール袋をマイバッグに替えたり、有料にしたりする取り組みも、海を守るために行われていることの一つです。同じように、飲食店でプラスチック製のストローを紙ストローに替える取り組みも話題になっています。
それぞれの目標には、その内容をより細かく示したターゲットが7項目設定されているよ。
詳しくはを見てみてね!
14.1 2025年までに、海洋堆積物や富栄養化を含む、特に陸上活動による汚染など、あらゆる種類の海洋汚染を防止し、大幅に削減する。
14.2 2020年までに、海洋及び沿岸の生態系に関する重大な悪影響を回避するため、強靱性(レジリエンス)の強化などによる持続的な管理と保護を行い、健全で生産的な海洋を実現するため、海洋及び沿岸の生態系の回復のための取組を行う。
14.3 あらゆるレベルでの科学的協力の促進などを通じて、海洋酸性化の影響を最小限化し、対処する。
14.4 水産資源を、実現可能な最短期間で少なくとも各資源の生物学的特性によって定められる最大持続生産量のレベルまで回復させるため、2020年までに、漁獲を効果的に規制し、過剰漁業や違法・無報告・無規制(IUU)漁業及び破壊的な漁業慣行を終了し、科学的な管理計画を実施する。
14.5 2020年までに、国内法及び国際法に則り、最大限入手可能な科学情報に基づいて、少なくとも沿岸域及び海域の10パーセントを保全する。
14.6 開発途上国及び後発開発途上国に対する適切かつ効果的な、特別かつ異なる待遇が、世界貿易機関(WTO)漁業補助金交渉の不可分の要素であるべきことを認識した上で、2020年までに、過剰漁獲能力や過剰漁獲につながる漁業補助金を禁止し、違法・無報告・無規制(IUU)漁業につながる補助金を撤廃し、同様の新たな補助金の導入を抑制する**。
14.7 2030年までに、漁業、水産養殖及び観光の持続可能な管理などを通じ、小島嶼開発途上国及び後発開発途上国の海洋資源の持続的な利用による経済的便益を増大させる。
14.a 海洋の健全性の改善と、開発途上国、特に小島嶼開発途上国および後発開発途上国の開発における海洋生物多様性の寄与向上のために、海洋技術の移転に関するユネスコ政府間海洋学委員会の基準・ガイドラインを勘案しつつ、科学的知識の増進、研究能力の向上、及び海洋技術の移転を行う。
14.b 小規模・沿岸零細漁業者に対し、海洋資源及び市場へのアクセスを提供する。
14.c 「我々の求める未来」のパラ158において想起されるとおり、海洋及び海洋資源の保全及び持続可能な利用のための法的枠組みを規定する海洋法に関する国際連合条約(UNCLOS)に反映されている国際法を実施することにより、海洋及び海洋資源の保全及び持続可能な利用を強化する。
**現在進行中の世界貿易機関(WTO)交渉およびWTOドーハ開発アジェンダ、ならびに香港閣僚宣言のマンデートを考慮。
目標は全部で17個!
下の17の目標から気になる項目をクリックしてみよう!