世界では、一部の人や国の間で不平等が起こっているよ。
性別や宗教、人種など、人と人との間で起きる以外にも、発展途上国と先進国といった国と国との間で起こる不平等も問題となっているね。
人と人との間で起こる不平等は、例えば生まれ持った性質などが理由で得られる収入や受けられる教育に格差が生まれたりすること。この差は縮まりにくく、格差がさらなる格差を生むという悪循環を起こしている。
国と国との間で起こる不平等というと、たとえば貿易を行う際に先進国が発展途上国に対して不当な取引を行うなどといったことだね。
富裕層と貧困層の格差も問題になっている。お金に困らない生活を送っている人がいる一方で、1日2ドル以下で生活しなければいけない人もいるんだ。
すべての人が豊かに暮らしていくために、所得の差、年齢や性別、障害の有無、出身地、人種や民族、性的指向、宗教などを理由とした差別をなくしていく。これが「人や国の不平等をなくそう」だね。
いじめられたり仲間はずれにされたら、いやな気持になるよね。肌や髪の色などの見た目、言葉、考え方。。。違いはたくさんあることを理解し、お互いを認め合うことが大切なんだ。
日本にも、性別や年齢、障害の有無や人種など、さまざまな差別や不平等が根強く残っています。最近では、いじめや虐待による子どもの人権問題やインターネットを使った誹謗(ひぼう)中傷などの人権侵害、障害への差別や偏見などが、特に問題視されているんだ。日本の企業でも、男女の雇用機会を均等にするさまざまな取り組みが広がっていたり、人権と労働に関して自社の理念や取り組みを公表する企業も増えたんだ。不平等に関する社会問題について考える社員の勉強会を行ったり、障害者雇用を積極的に進めたりという取り組みを行う企業も増えているよ。
世界の不平等をなくすための一つの方法として、貧しさに苦しむ人が多い開発途上国に、生活を安定させるための支援が続けられています。また、経済的な成長を促すために、開発途上国への投資額を増やしたり、輸出品にかかる関税を優遇したりする、国単位の取り組みも進められているよ。
さらに、開発途上地域の人々に焦点を当てた取り組みも行われていて、その代表的な取り組みが「フェアトレード」というんだ。フェアトレードとは、立場の弱い開発途上国の生産者が商品を不当に安く買われたり、安い賃金で働かされたりして貧しさから脱却できない、という悪循環をなくすためのものです。農産物などを取り引きするときに公正な価格を設定し、消費者がその価格が反映された商品を買うことで、生産者の所得と生活を守り、生産性の向上に役立てることができるんだ。